2020/06/03
重さを同一で球状と板状の比較@63℃30分根拠への実験記事【4】【5】

前書き
低温調理加熱のエビデンスを得るため。
時間のかかる実験を馬鹿みたいに繰り返すことにします。
きっと法則が見えてくる筈です。
いきなりこのページに来た人は何が何だか分からないと思うので下記↓へ飛んでください。
63℃30分と同等な加熱条件の算出@低温調理エビデンスへの道①
https://yapparimengasuki.com/blog-entry-1458.html
低温調理の加熱温度と時間を推定からの検証実験@低温調理63℃30分のエビデンスへの道②
https://yapparimengasuki.com/blog-entry-1459.html
実験【3】とやってきてまだ球状の塊を行っていない。
だが肉の塊で綺麗に球状になる事はあるのだろうか?
あまりない様な気がします。
そこで挽肉を球状にするしかないと思い次の実験の経緯とします。
それでは実験記事へ!!
↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓
実験材料

このようなジャンボパックを用意。

厚さ90mmの球状にした肉塊。

厚さ15mmにした板状の肉塊。

今回はこのように球状と板状の比較で行います。
※重量は両方400g!!
形状の違いで重量がどう変化するか?
も観る事が出来るはず。
実験条件
・材料【3】 : 豚挽肉ブロック 400g
・厚さ : 90㎜
・形状 : 球状
・調理器 : SANYO炊飯器
・温度計 : CT-621BT
・狙い : https://www.douglasbaldwin.com/sous-vide.html
データだと球状:90㎜で3:45。
・実験条件②
・材料【4】 : 豚挽肉ブロック 400g
・厚さ : 15㎜
・形状 : 板状
・調理器 : SANYO炊飯器
・温度計 : CT-621BT
・狙い : https://www.douglasbaldwin.com/sous-vide.html
データだと板状:15㎜で0:35。
実験スタート!!
4時間後・・・・
結果


球状:400g→326g=81.5%減

板状:400g→305g=76.25%減
重さでも違いが出た。
なかなか面白い結果だと思う。
【3】球状
・63℃30分到達は3:18
・63.5℃到達は3:28。.
※データ通りの良い線を行っている。
・重量変化:400g→326g=81.5%減
【4】板状
・63℃30分到達は1:30
・63.5℃到達は2:14
※データから大幅に外れた。 これは板状と言ってもどのぐらいなのか?ハッキリできないからか?
・重量変化:400g→305g=76.25%減
まとめ
球状と板状と形状的には真逆でありながら重量は同じ物で実験した結果色々見えてきた。
①データ的には厚さ的目線で加熱する場合には一番時間がかかる訳だが、最初の温度の立ち上がりは物凄く速い。
しかしながら、加熱(湯煎)温度と同一になるまでが長い傾向がある。
②球状はまるで比例するかのように綺麗に中心温度が上昇する。
③同一重さで同じ時間加熱したのに板状の方が重さの低下が激しかった。
・これは加熱による水分の剥離は受熱面積が多い方が低下が激しい。
なので受熱面積と中心までの距離<厚さ>でいくらかは近似値は出せるか?
★今回の気になる細かい部分。
・今回の球状の中心温度は氷点下だった。(ソフト冷凍庫から出したので中途半端に凍っていた)条件としては悪い方へ行く筈。
・挽肉を使用してるので、肉の密度が違う。脂と空気の混入が少なからずある。
熱伝導率
(例)・水 0.6W/(m・K)・脂肪 0.18W/(m・K) ・たんぱく質0.2W/(m・K) ・空気0.025W/(m・K)
↑これから察するに脂や空気はたんぱく質より熱伝導は悪い。条件としては悪い方へ行ってるがデータ内に収まった。(安全である事の信憑性)
次は受熱面積も測定してみるか??
上記は普通に考えて当たり前の事だがそれでもモヤモヤして先へ進めない。
やはり実行し、ハッキリさせることでさら先へ進める気がします。

実験した塊はちゃんと食べてますよ~
乃が美の生食パンにハンバーガー風サンドイッチの贅沢食い!
参考記事
https://www.douglasbaldwin.com/sous-vide.html
http://www.mac.or.jp/mail/161201/01.shtml
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