2020/07/06
厚さ50mm 板状 鶏むねの重さ違い比較データ 「厚さ目線」@63℃30分根拠への実験記事【6】【7】

前書き
低温調理加熱のエビデンスを得るため。
時間のかかる実験を馬鹿みたいに繰り返すことにします。
きっと法則が見えてくる筈です。
いきなりこのページに来た人は何が何だか分からないと思うので下記↓へ飛んでください。
63℃30分と同等な加熱条件の算出@低温調理エビデンスへの道①
https://yapparimengasuki.com/blog-entry-1458.html
低温調理の加熱温度と時間を推定からの検証実験@低温調理63℃30分のエビデンスへの道②
https://yapparimengasuki.com/blog-entry-1459.html
■前回の実験で
重さを同一で球状と板状の比較の結果から
・例え材料の重さが同じであっても加熱具合は形状により異なる。(加熱後の重さは異なる)
https://yapparimengasuki.com/blog-entry-1463.html
今度は前回の重さ目線から厚さ目線で攻めてみます。
厚さと形状が同じで重さが違う場合はどうなるのか?
実際、低温調理を行うとき加熱時間を何で決めますか?
今の所、厚さと形状で見てれば安全という認識でしょう。
それでは実験記事へ!!
↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓
実験条件

何の変哲もない鶏むね肉です。
2枚入ってますね。これは厚さは50mmと同じですが、重さは違う。
形状は板状という所でしょうか?

厚さは50mm

重さは294g

こちらは50mmで399g
実験

・材料【6】 : 鶏むね 294g
・厚さ : 50㎜
・形状 : 板状
・調理器 : SANYO炊飯器
・温度計 : CT-621BT
データだと板状:50㎜で3:30。
■湯煎温度は63℃なので-0.5℃で中心温度が62.5℃まで到達する時間を測定。
1:06分ぐらいで到達しました。

・材料【7】 : 鶏むね 399g
・厚さ : 50㎜
・形状 : 板状
・調理器 : SANYO炊飯器
・温度計 : CT-621BT
データだと板状:50㎜で3:30。
■こちらは中心温度が62.5℃まで上がるのに2:35ぐらいかかりました。

ダグラス博士のデータ上も3:30なのでクリアしてますね。
結果

■こちらが2つを比較したデータです。
確かにデータ上は板状と捉えればクリアしてますが、予想以上に同じ厚さ同じ形状でも重さが違うと時間の差が大きい事が分かりました。
1時間以上の開きがあるのは驚きです。
まとめ
◆厚さ目線。厚さと形状で加熱時間を決める場合、重さが違うとかなり加熱時間が差がある事が分かった。
・これは板状と言っても極端な板状や例えば煎餅形や鏡餅形など様々である。
・円柱状だとラグビーボール形、太巻きの様な形、長さはどこまで?
・球状だとミートボール(肉団子)の様な?そもそもブロックで球状は無いに等しい。
・前回との結果からやはり重さでも、厚さでも、形状でも完全な加熱時間を出すのは難しい。
やはり安全圏の加熱時間で行うのが定石ではないでしょうか?
つまり形状は無視して厚さ&板状の時間を採用するべきなのかもしれません。
■ある程度実験を繰り返したので各形状の加熱の傾向は見えてきました。
そろそろまとめてデータの分析をしたい所です。と言うより若干飽きてきました。
但し、まだ極端な板状のデータを取ってません。
物凄く平べったい大きな肉塊はどうなるのか?ダグラス博士のデータ内に収まるのか?
収まらないとしたらどのぐらいの長さまで(受熱面積)OKなのか?
まだやる事が残っているけどいつになるやら?
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