2020/08/23
厚さ35mm 板状で豚バラ肉重さ1キロ超の場合の実験@63℃30分根拠への実験記事【9】

前書き
低温調理加熱のエビデンスを得るため。
時間のかかる実験を馬鹿みたいに繰り返すことにします。
きっと法則が見えてくる筈です。
いきなりこのページに来た人は何が何だか分からないと思うので下記↓へ飛んでください。
63℃30分と同等な加熱条件の算出@低温調理エビデンスへの道①
https://yapparimengasuki.com/blog-entry-1458.html
低温調理の加熱温度と時間を推定からの検証実験@低温調理63℃30分のエビデンスへの道②
https://yapparimengasuki.com/blog-entry-1459.html
実験理由
いままで色々と肉の中心温度加熱時間を実験した訳ですが、今度は少々意地悪な実験。
ブロック肉は板状が一番時間が掛かる事は分かった訳ですが、では?
板状でも大きさはどれぐらい?
↑ダグラス氏の加熱時間表はどの大きさまで使えるのか?
あまりにも大きい塊肉では時間内に収まらなくなる筈です!
なので大きい板状の塊肉を買ってきました。

このメガ盛りが何とも・・笑
私の様な一般人でもこの程度の塊なら現代では入手可能。
実際にこのぐらい大きいのも低温調理することを想定しなければいけない時が・・
あると思います。
↑天津木村かよ!
それでは実験記事へ!!
↓ ↓↓ ↓↓ ↓↓ ↓↓ ↓↓ ↓↓ ↓↓ ↓↓ ↓↓ ↓
実験条件
まずは供試体の寸法を測っておきます。

厚さは30mmに近いけど普通は多めに見積もる筈。約35mmとします。

横幅 240mm

縦180mm
食材:豚バラブロック
厚さ:35mm
形状:板状
重料:1314g
調理器:SANYO 炊飯器
温度計:CT-05SD カスタム
・上記の寸法から受熱面積(表面積)は
24×18=432 ×2 =864
3.5×24=84 ×2 =168
3.5×18=63 ×2 =126 (㎠)
表面積=1,158㎠
実験

カスタムの温度ロガーで測定です。
まだ操作と肉のセッティングに慣れてない為相変わらずモタモタ・・・
意外と操作にクセがあり毎回、どうだっけ?って忘れてしまうのです・・笑
なのでどんどん温度が上がってしまいます・・汗

63℃狙いで4時間30分加熱してみました。
結果

ハイ。
一目瞭然です。
2:30ぐらい時間がかかります。
スタートの中心温度が10℃なので季節や場合によってはもっと低い温度からになるでしょう。

↑この一覧表から35mmの加熱時間は??
2:00ですねぇ~(+_+)
残念ながらデータ内には収まりませんでした。
まとめ
■一番加熱時間の長い板状のブロックのデータを選択しても極端に大きい板状の場合はデータ通りには収まらない事が分かった。
■では?何グラム板状ならばデータ内に収まるのか?
まだハッキリと具体的数値は言えませんが1キロ以内に収めないとこのデータは使えなそうな気がします。
■細かい部分の誤差
・まずスタートの芯温が夏である為に10℃からと高い。データの傾向から5℃スタートだと10~15分ぐらいはプラスになっていたでしょう。
・厚さ選択誤差:35mmとしましたが、厳密には32mmぐらいではないか?
実際は若干薄めなのでガチ35mmよりはやや加熱時間は短く到達してると思われる。
これも15分ぐらいの誤差がある可能性がある。
・豚バラは脂が多い。
脂とタンパク質では脂の方が熱伝導が悪い事は承知。
なのでこれは時間は長い方に行くので、上記の細かい事を踏まえると相殺してる可能性がある。
■正直、今回で最後の実験にしようと思ってました。ですがこの通りデータ内に収まらない事例もある事が分かったので今度は1キロ付近の塊を見つけて実験する必要に駆られた。

実験した供試体はその後更に加熱され、角煮?だかラフテー?訳わからん料理に形を変えてキッチリ処理してます!
肉がまずい訳がない!
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